昆虫食ってあり?
テレビでも時々、登場する、昆虫料理研究かの内山昭一さんが著者の「昆虫を食べてわかったこと」を読んでみました。この本には、いろいろな昆虫の食べ方が記載されています。特に、普通の方は、食べようと思わないものに関して、自ら調理し、レビューしてくれているので、貴重な本かしもれません。ただ、真似はできないです。
特に、マダガスカルゴキブリに関しても書かれていたので、その部分を引用してみした。
「マダガスカルゴキブリのオスは臭腺抜きがかかせない
マダガスカル原産の肉厚ゴキブリがいます。このマダガスカルゴキブリ(以下、マダゴキ)はカブトムシやクワガタなど甲虫のように殻が硬いので丸ごと食べられません。
普通はキッチンバサミなどで殻を開いてなかの白い身を食べます。この時忘れてはならないのが、オス特有の臭腺を抜く作業です。カメムシやゴミムシの臭腺は知られていますが、マダゴキのオスの臭腺は文字通り悪臭です。
汗ばんだ脇の下のニオイといったらお分かりでしょうか。あるいは蒸れた靴のニオイとか。このニオイはマダゴキのフェロモンといわれています。
マダゴキをおいしく食べるには、下処理として強烈なオスの臭腺を抜くことが必須条件といってようでしょう。キッチンバサミでお尻の先をカットし、ピンセットで差し込んで臭腺を挟み、切れないようにするすると抜きだします。途中で切れると悪臭が全体に広がって、たいへん厄介です。」
~ マダゴキを食べたらしいです。食べ方は書いてあるのでが、料理法と、どんな味なのかはかかれていません。ネットで調べてみると、そのまま焼いたり、中華の具にしたりと、いろいろな料理に加えられているようで、味に関しては、昆虫だとは分からないぐらいに違和感がないらしいです。
マダゴキは、臭腺というものがあるようで、特に、乾燥環境で、飼育していても、臭さを感じませんが、内部にそのような臭い器官をもっているのは意外ですね。このあたりは、調理したことのある人じゃないと分からない話です。
国連が推奨している
昆虫食は国連が推奨しているようで、リストまで公開しています。ただ、2013年の昆虫に関する報告書で公になりましたが、そこまで、普及していないですね。個人的に、日本では、そこまで、普及しないのではないかと思います。特に、昆虫を食べるといっても、種類が多すぎですし、養殖したものに限られます。
まず、野外採取したものは、有害物質を含んでいるものもあるらしく、昆虫によっては、病原菌をもっているものもいるようで、素人判断で、食べるのは危険です。一方で、養殖となると、食用として商業的に量産できるほどの昆虫工場はありません。なので一般的に、普及していないので、手に入れるのは難しいことでしょう。また、ペットのえさ用の昆虫に関しても、万が一、有害飼料で育てられたものなどは、体内に残っておりますので、こちらも危険であると思います。やはり自家製に限ります。
一方で、小規模単位で、全国に昆虫を扱う飲食店や、通販サイトはあるようなので、少くなからず、昆虫を食に含めいてるような商業者はいるようです。
国連の懸念としては、食糧難に備えるための昆虫食ですが、実際に、食糧難になったとしても、その解決策をダイレクトに昆虫食に求めるようなことはないと思います。例えば、スーパー等で野菜や魚が購入しにくくなるといった現象であれば、昆虫を食べるよりも、自家製野菜を育てたり、釣りをしたりと、その他に代替する食料調達方法を選ぶと思います。また、将来の技術で代替できるようなものなのかもしれません。
ただ、食糧難とは無関係に、昆虫は栄養価が高くミネラルが豊富であることは事実です。
日本の昆虫食文化
日本の一部の地域では、昔からの伝統が伝わっており、今でも、昆虫食文化が受け継がれている地域もあります。特に、江戸時代では、かみきり虫の幼虫は、高級食材であったような話も聞いたことがあります。現在の人々よりも、昆虫を食べることに違和感がなかったのかもしれません。
大正時代においても、昆虫は食べられていたようで、一般人を対象にした農商務省では、ほぼ日本の全域で、約50種類の昆虫が食べられていたようです。つまり、以前は食べられていたということなので、近代化によって、昆虫食が自然に消えていったようにも思えます。
現在では、昆虫の見た目が気持ち悪いとのことで拒絶している人も多いので、そのままの状態では、どんな昆虫でも商業的流通しないと思われますが、加工次第では、いろいろな商品が生まれて、マヨネーズや醤油のように、一般的なレベルになるようなものも誕生するかもしれません。
特にヨーロッパでは、既に、コオロギの粉末やクッキーが流通しているようで、評価も悪くないようです。そのうち日本にも大手の会社からそのような商品が開発されるかもしれません。
被災時の昆虫食
災害時に、昆虫食があってもよいのではないかと思います。
特に、物資の供給が追いつかなかったり、日本全体が被災してしまった場合には、食糧供給自体がストップしてしまいます。つまり、何もない所で生き抜くマニュアルのようなものが必要であると考えます。災害時のマニュアルでは、復旧を前提に組み立てられているのですが、復旧すら見込めないほどの災害が発生した場合は、国や自治体に頼ることすら不可能になってきます。そこで、そのような時の為に、あらかじめ、食料について、知っておくことも重要です。
昆虫や魚・植物・コケなど・・・自然の中には食料にできるものがたくさんあります。
私が食べたことのある昆虫は、蜂の子、イナゴ、コオロギ、ミルワームです。(笑)
味に関しては、違和感はありません。このあたりは、調理のやり方によります。運悪く、はじめて食べたものが、下手糞な加工であると、皮が堅く感じたり、臭みがあったりすることもあり、もう二度と食べないでおこうと思われるかたもいるかもしれませんが、再度チャレンジしてください。こればかりは、調理方法によります。
蜂の子やイナゴは、地方の道の駅へ行けば普通に売っています。たぶん都会ではなかなか売っていないだろうな~と思いますが、見つけたらチャレンジしてみてください。